天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

「さらばだ!死ね!」

老婆と、周りを囲む数十人の村人が、魔法を発動される瞬間…………………


赤星とティフィンの横に、何かが村人を飛び越えて、降り立った。

風に靡く髪に、憂いを帯びた瞳を、赤星に向ける…

「フレア!」

ティフィンの顔に、笑顔が戻った。

「フレア…」

横たわる僕の顔のそばにたつフレアは、にこっと僕に微笑むと……

鋭い爪で、自分の手首を切った。

「な!」

絶句する僕の口に向けて、切れた手首を差し出すと、口の中に、血を注ぎ込んだ。

「ば、ばかやろう…」

僕の瞳から、涙が溢れ、


涙の向こう…フレアの肩ごしに、老婆の姿が見えた。


「うおおおっ!」

僕は雄叫びを上げると、立ち上がった。

「仲間の血をすすらないと、守らないなんて!」

立ち上がった僕の手には、ライトニングソードが握られていた。