天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

両手が肩口から、切断され…アマテラスの体から、闇の血が吹き出していた。

「な、な、何が…」

自分に起こったことが信じられないアマテラスは、ゆっくりと振り返った。

その瞬間、首筋に剣が突き刺された。

「く、クラーク…」

鋭い剣を握ったクラークが笑いながら、アマテラスの前にいた。

「あたしを切り裂くだとおお…このような力…お前にはなかったはずだ」

アマテラスの口からも、血が溢れた。

クラークは、笑みを押さえられない。

フフと笑いながら、

「人は、進化するのですよ。長老」

皮肉ぽく言うと、クラークは剣を引き抜いた。

青白く光る細い剣を、アマテラスは見つめ、

「その剣は…」

クラークは剣を一回転させると、切っ先をアマテラスに向け、

「次元刀」

「次元刀?そんなものが!」

「言ったはずです。人は、進化する。それは、人自体だけじゃない」

クラークは、再びアマテラスに向かって、剣を突き刺した。

「手にする武器もな!」

「舐めるなよ!家畜が!」

アマテラスの腹の口が巨大化し、クラークの身長の倍の大きさに裂けた。

もう全裸の女の姿はなく、巨大な口だけとなる。

「きゃっ!」

神流や西園寺達も、口に向かって、吸い寄せられる。

「剣ごと、飲み込んでくれるわ」


アマテラスに向かって、突っ込んでいたクラークは、もろに吸い寄せられていく。


「永遠の闇を、彷徨うがいいわ!」

高笑いするアマテラス。