家に着くと、急いで階段を駆け上がる。

いきなり帰ってきた息子に、母親はびっくりして、

ソファで寝転がり、煎餅片手に、テレビを見ていたのを、慌てて隠そうとしながら、

「こ、こぶいぢぃ」

煎餅を頬張っていた為、うまく話せない。

母親は急いで煎餅を噛み砕き、飲み込むと、

「どうしたの!こんな時間に」


「熱あるから…早退した」

さらっと嘘をつくと、自分の部屋に向かう。

「あ、あんた!大丈夫なの」

母親の声を背に、

「大丈夫!寝てたら、治る」

僕は部屋に入ると、

着替えもせずに、ベットに飛び込んだ。

程なくして、

僕は眠りについた。