「何をした?」

アルテミアの額に、梵字のようなものが浮かび、それはすぐに消えた。

「アルテミア…君は、次にここから去った時、二度とここのことは思い出せなくなる」

ジャスティンは、ゆっくりと突き刺さったライトニングソードに手を添え、抜いていく。

「心配するな…一生ではない。君が、人というもののすべてを理解した時…この地に来れる」

すべてを抜き去った時、ジャスティンは片膝をついた。

「ふざけるな!」

アルテミアは、ライトニングソードをもう一度構えた。

「その代わり…」

ジャスティンは、自分の胸に手を刺し込んで、

「俺の心臓をくれてやる」

ジャスティンは、自らの心臓を抜き取ると、アルテミアに差し出した。

「これを先輩の心臓と、入れ替えればいい」

ジャスティンは、アルテミアに微笑みかけた。



(先輩…)

ジャスティンの心は、沈んでいく。深い眠りの中に…。