天空のｴﾄﾗﾝｾﾞ｛Spear Of Thunder｝

天空の騎士団を､一瞬にして消し去ったような凄まじい魔力が､ｱﾙﾃﾐｱから溢れたが…

ｱﾙﾃﾐｱの全身に装着された鎧が､魔力を吸い取り､抑え､黄金に輝き出す｡

背中に新しい翼が､生えた…それも6枚｡

そして､ｱﾙﾃﾐｱの左手には､ﾌﾞﾗｯｸｶｰﾄﾞが｡

｢こ､これは…｣

ﾌﾞﾗｯｸｶｰﾄﾞ…安定者の証｡かつて､ﾃｨｱﾅの物だったｶｰﾄﾞ｡

ｶｰﾄﾞ残高が､無限を示す｡

ﾏﾘｰは舌打ちすると､うずくまるﾈｰﾅと違い､空中へｼﾞｬﾝﾌﾟし､ｱﾙﾃﾐｱを頭上から攻撃しょうとする｡

｢A Blow Of Goddess｣

ﾏﾘｰが言うと､

｢A Blow Of Goddess…｣

ｱﾙﾃﾐｱが呟いた｡

｢どんなに威力を増したとしても､あんたの雷撃は､あたしの水を突き抜けない｣

ﾏﾘｰの両手から､吹き出した津波は､ｱﾙﾃﾐｱを襲う｡

ﾌｯと笑うと､ｱﾙﾃﾐｱはﾗｲﾄﾆﾝｸﾞｿｰﾄﾞを､頭上に突き出した｡

｢風!?｣

ﾏﾘｰの放った津波に､穴が開き､そこから風が下から吹いてきた｡

ﾏﾘｰが風を感じた後､全身が切り刻まれた｡

｢ｶﾏｲﾀﾁ｣

津波の中に､風の道ができた｡

その中を通り､光の如き速さで､雷を纏ったｱﾙﾃﾐｱが､ﾗｲﾄﾆﾝｸﾞｿｰﾄﾞを突き立てたまま､飛んでくる｡

ﾏﾘｰの横腹と右の羽を切り裂いた｡

｢ﾅｯ｣

信じられない顔をして､ﾏﾘｰは地上へ落ちていく｡