天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

天から、光が流星のシャワーのように、落ちてくる。

ライトニングソードをマリーとネーナに、突き出した光の中の人物に、流星群は吸い込まれていく。

光は晴れ、赤星がいた場所に跪いている女が現れる。

顔は伏せている為、表情は見えない。

女は立ち上がる。

白い…真珠のような鎧に、ブロンドの髪…

そして、ライトニングソード。

マリーとネーナは、思わず後ずさった。

2人は知っていた。

その姿を。


「ティアナ…」

ネーナの呟きに、

「馬鹿な!あいつの死体は、城にあるはずだ」

マリーは歯を噛み締めた。

「そうだ!あいつのはずがない」

ネーナは、鉤爪を立て、女に襲いかかる。

女は、ライトニングソードを軽く振るった。

風を切る音より速く、鉤爪は、両手から切り取られ、頭についた猫耳も、切られた。

唖然とするネーナに、女は蹴りをいれる。円を描くような蹴りではなく、真っ直ぐ突き出すように、早い蹴り。

ネーナは、体を九の字に曲げながら、吹っ飛ぶ。

その時、ブロンドの髪が乱れ、顔が見えた。

「アルテミア!」

マリーは叫びながら、アルテミアに襲いかかる。


アルテミアの瞳が赤く光り、眼力だけで、マリーを吹き飛ばした。

「うおおおおっ!」

アルテミアは、雄叫びのような声を上げると、白い鎧が変わる。