僕は、胸を撫で下ろすと、

改めて、バイラ達を睨みながら、ゆっくりと立ち上がった。

「言われなくても、あんたらの望み通りにしてやるよ」

僕は、左手の薬指に、指輪をつけると、

大声で、叫んだ。

「モード・チェンジ!」

指輪から、光が溢れ、僕を包んだ。




光の中から、ブロンドの美女が姿を現す。

「て、てめえら…全員、ぶっ殺す!」

バイラや、まだ周囲に残った天空の騎士団を見回し、アルテミアは、ガンを飛ばす。

「女神…」

バイラが、嬉しそうに、呟いた。



「赤星、てめえも、だからな!下手うちやがって!」

ピアスの中で、僕は怯えた。

「天空の女神よ」

一歩前に出たバイラは、両手を広げ、

やがて、腰を屈めると、深々と頭を下げた。

「お久しぶりです」

サラや、ギラも腰を屈め、頭を下げた。

「バイラ…サラ、ギラ…」

アルテミアは、騎士団長を、目だけで、確認した。

「我ら天空の騎士団は、あなた様の護衛として創られた」

頭を下げたままのバイラに、アルテミアは鼻を鳴らした。

「あたしには、関係ない」

「そう…あなたには、関係ない」

バイラは、頭を上げ、

「しかし!我ら、天空の騎士団は、わが主への!最後の勤めをしたく、参上致しました」