天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

僕の叫びに、呼応するように、

両手についていたチェンジ・ザ・ハートが、外れ、トンファータイプから、槍へと形を変えたように、見えたが、

違った。

「これは…」

空中に浮かぶ僕の手に収まったものは、

巨大な砲台だった。


いや、砲台のような銃だった。

チェンジ・ザ・ハートのバスター・モード。

「いけえ!」

僕は、地上に群れる魔物達に、銃口を向け、

引き金を引いた。

凄まじい炎と、雷鳴の光の束が、

ドリルのように回転しながら、天空の騎士団に襲いかかる。

「何!」

ギラは、手のひらを突き出し、バリアを張る。

しかし、バリアを突き破って、地面を蒸発させる程の威力のある光線は、ゴブリンの群を、消滅させる。

光のドリルは、天空の騎士団を消滅させながら、隊の遥か後ろまで、突き抜けていく。

「チッ」

サラが、光の前に立つ。

サラのバリアも、簡単に破られようとした時、

サラの隣に、明菜を抱えたバイラが、立った。

「サラ」

バイラは、ちらっとサラを見た。

サラは頷くと、

バリアを張っていた右手に、左手を添えた。

「サラ・ブレイク」

「バイラ・ブレイク」

2人は同時に、雷撃を放った。