「アルテミア!」

店をでると、20人ぐらいの町の人間が、アルテミアを囲んだ。

みんな…思い思いの武器を、手にしている。

「死んだと、きいていたが…」

「生きているなら、ツケを払え!」

「す、少しで、いいから…」

武器を持っているが、

みんな、びびっていた。

「はあ?」

アルテミアが、軽く人々を睨むだけで、

みんなは後ずさる。

「こ、こわくなんてないぞお」

武器を握り締めて、各々で頷き合う人々。

「あのお…」

僕が、何か言おうとしたが、

アルテミアは無視して、ただ上空を見上げ、睨んだ。

顔が動いただけで…人々はびびる。


「どうかしたんですか?」

やはり僕の言葉は、無視だ。



「来る」

アルテミアは呟くと、

いきなり人々に近づき、その中の1人から、剣を奪った。

「貸せ!」



「キェーー!」

謎の甲高い鳴き声とともに、

雲が裂け、突風が吹き荒れ、

通りにいた人々を、巻き上げた。

「な、なんだ」

通りを転がりながら、人々は慌てふためき、

何とか風が止んだので、立ち上がると、

空を見て、腰を抜かした。

「よ、翼竜だあ!」

「ドラゴンが、なぜ街中に」

アルテミアは頭をかき、欠伸しながら、カードを見た。

「ポイント15じゃあ…変化もできないな」