スマイル

「輝はさ、成迫のことどうしたいの?」

単刀直入に勇が聞いてきた。


「どう?」

「成迫はまだ多分、木原が好きだよ。無理矢理奪いたい?」

「っ……」

正直考えてなかった。

みさきをあいつから奪う?
俺が……?

長い間ずっと好きだった奴を意図も簡単に高校入ってから会った奴に取られた俺が?

だけどあいつは……


「木原は確かに悪い奴だよ。でも、成迫には本気だと思う。正直、今の輝は輝らしくないよ」

俺らしくない……。


「俺らしいって何だよ……」

「自分で考えてよ、それは」

勇らしくない、珍しい低く落ち着いた声。

この声を聞いて、勇は今顔は見てないけどとても真剣な顔をしていることは想像がつく。


「俺は輝のこと、応援してるよ。行こ、佐伯」

「うんっ!内野君、みさきのこともっと見てあげて?」

そう言って2人は屋上を去った。

って!
今2人、手繋いでなかったか!?
もしかしてあいつら……。