黄昏に香る音色 2

次の日、

学校にいった和也は、昼休みに、東條高校の推薦取り消しをする為、職員室に向かった。

担任は、ため息をつきながら、書類に目を通した。

「東條をやめて…大路か…もったいないなあ…折角合格したのに…」

「すいません」

和也は頭を下げた。

「まあ、いいけど…ほんともったいないよ。それにしても、何考えているんだか…お前も飯田も」

「え?飯田がどうかしたんですか?」

担任は呆れながら、

「今朝早く、学校に来て、推薦取り消してくれと…お前と同じ、大路を受けるとな」

担任は、和也を見、

「遊びじゃないだぞ。進学は」

担任の言葉が、終わらないうちに、

和也は職員室から走り出した。