黄昏に香る音色 2

信じられないことに、驚く2人の一瞬の隙に、

淳は、スタンガンのスイッチを入れ、恵美のお腹に叩き込んだ。

「めぐちゃん!」

祥子が絶叫した。

恵美は、その場で倒れた。

「確か、こいつは…空手部だったな」

淳は、倒れた恵美を蹴り飛ばした。

祥子は、恐怖から後退った。

「どうしたの?」

里緒菜と香里奈は、階段の方を見た。

出入り口から、逃げてくる祥子の後から、スタンガンを持った淳が、屋上に現れた。

淳は、スタンガンをポケットをいれ、隠していた包丁を取り出した。

「いたあ…速水ぃぃ…それに、如月も!」

「先生…」

「祥子!」

里緒菜が叫び、祥子を自分の後ろに、匿う。

「何かご用ですか?」

里緒菜は、淳を睨んだ。

淳は、包丁を構え、

「神から啓示があった…」

「神…?」

香里奈は、ファイティングポーズをとった。

「神が…お前や…クズたちを殺していいってさ」

嬉しそうに笑った。


「狂ってる…」

里緒菜の言葉に、淳は切れた。

「狂ってのは、お前らだ!お前たち、ガキだ!」