「好きだから…伝えない方が、いいときもある」
和也は、優を見、
「あんたには…わからんさ」
そのまま、前を向くと、
もう優の方を、振り向くことはなかった。
「ちょっと待ちなさい!」
優は、和也に走り寄ろうとしたその瞬間、
けたたましいサイレンが、近づいていた。
パトカーだ。
校内放送が、学校中に響き渡った。
「全校生徒は、直ちにグラウンドに集合して下さい」
生徒達が走りながら、校舎から出てくる。
「何事だ…」
和也は、1人の生徒の腕をつかんで、きいた。
生徒は慌てながら、こたえる。
「本田先生が…包丁をもって、暴れてるらしい」
「え!」
「もう何人か、切られてるらしいぜ」
信じられないことだ。
「それで?」
「今は、屋上に立てこもってるらしい…」
その言葉をきいた瞬間、
和也は走り出した。
みんなとは違う方向。
屋上へ。
和也は、優を見、
「あんたには…わからんさ」
そのまま、前を向くと、
もう優の方を、振り向くことはなかった。
「ちょっと待ちなさい!」
優は、和也に走り寄ろうとしたその瞬間、
けたたましいサイレンが、近づいていた。
パトカーだ。
校内放送が、学校中に響き渡った。
「全校生徒は、直ちにグラウンドに集合して下さい」
生徒達が走りながら、校舎から出てくる。
「何事だ…」
和也は、1人の生徒の腕をつかんで、きいた。
生徒は慌てながら、こたえる。
「本田先生が…包丁をもって、暴れてるらしい」
「え!」
「もう何人か、切られてるらしいぜ」
信じられないことだ。
「それで?」
「今は、屋上に立てこもってるらしい…」
その言葉をきいた瞬間、
和也は走り出した。
みんなとは違う方向。
屋上へ。


