黄昏に香る音色 2

「どうした?元気ないぜ」

朝から、気分が悪そうに俯いている里緒菜の席に、和也は近づいた。

2限目が終わった。

朝から、調子が悪そうな里緒菜の様子に、和也は気づいていた。

「大丈夫」

顔を上げて、笑顔を向けようとした里緒菜の視線が…廊下から、こちらを見ている優の姿をとらえた。

無表情に、里緒菜を見つめる優。

「どうした?」

里緒菜の顔色が、変わったことに気づき、

和也は、里緒菜の視線をたどり、振り返った。

優は、和也の動きに気づき、すぐに歩き出した。

「あれは…」

それでも、不自然な動きに気づき、和也は、廊下に出た。

隣のクラスに入る優を確認した。

「確か…この前の…」

和也は、C組に近づき、
ドアから、教室を覗いた。

奥から、2番目の列に、すまして座る優がいた。

和也は、廊下近くに座る女子に、声をかけた。

「キャ!藤木和也くん!」

黄色い声を上げる女子に、和也はウィンクをし、

「ちょっと、ききたいんだけど…あそこに座ってる子は、誰?」