「いない…」

アメリカに戻った明日香は、レコード会社や、音楽仲間の情報から片っ端から、KKのいそうな所を探したが、

見つからない。

何日も、探してもいるが。

最後に、志乃たちが訪れた会場も訪ねてみたが、

その周りのテントにも、人はいなかった。

まったく、手がかりがなくなった。

ここしばらく、KKがライブを行った記録がない。

途方にくれていると、

携帯が鳴った。

サミーからだ。

「明日香。啓介が、今どこにいるかわかったぜ」

「どこ?」

「明日香、お前の弟子で…最近この国に来た…」

「志乃ちゃん?」

「そう!そこにいる。志乃とこだ…確か、バックは大輔たちだよな」

サミーは、LikeLoveYouのメンバーを知っていた。

「表向きは、全面にでていないが…ライブでは、吹きまくっているらしい」

サミーは興奮して、

「それより異常なのは、ライブの数だ。1日6回以上…ほとんど毎日だ。あいつらが、いくら体力があるといっても…いつまで保つか」




明日香は、携帯電話を着ると、

ネットに接続し、ライブの予定を見た。

今日は、ニューヨーク。

次の予定は、未定となっていた。

明日香は、軽く舌打ちすると、

ニューヨークへ戻る為に、空港へ向かった。