『……ねえ、僕のこと見えるの?』


「みみみみみ、見えない見えない!」




聞こえてきたのは、不思議な声。


なんだか、エコーがかかったような……

頭の中に直接届いてくるような、不思議な声に、焦って答える。



『なんだ、やっぱり聞こえてるってことは、見えてるんじゃん』


「……」




……自分で、墓穴掘った?




「……私、死ぬの?」


『はあ?何言ってんの、君。なんで君が死ななきゃいけないの』



彼は尚、その不思議な声で語りかける。




「だって、雄大が……言ってたもん。だからお願い!殺さないで……」