-次の日-

学祭前日、私たちの学校は前日はすべて授業がなくなり、クラス企画などの学祭の準備になる。
私たちのクラスはローションを使った企画や腕相撲、豆つかみなどといったことをやるため教室に4つのスペースを作った。
「美咲ー!美咲も一緒に写真とろ!きてきて!」
写真??まだ準備たくさんあるのに…。
「ちょっとまってー!今行く。」
ドンッ!!
「痛ー…」
「いてぇー」
立ち上がって後ろを向こうとしたとき誰かの足に頭がにぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか??」
顔をあげると見かけたことのない人が立っていた。
「おう、わりっ!立ち上がるとは思ってなかったから。」
「ほんとすいません…!急いでてつい。」
「大丈夫だから、っじゃ!」
ぶつかってしまった人は走って教室を出ていってしまった。
無愛想な人だったなー。なん組の人だろう。そう考えていると
「美咲なにしてんの?はやくー!」
「っあごめん!!今行く。」
私はさっきの人のことなんてもう忘れて写真を撮っていた。
そう、これが颯馬との出会いだった。

「じゃあ今日の作業はここまで!あとは実行委員の美咲と奈緒よろしく。解散!」
6校時までの準備が終わり先生の話が終わったとたんにほとんどの生徒が教室を飛び出て帰っていった。
「奈緒!うち今日整骨院行かないと行けないんだけど…。その間ちょっと待っててくれる??」
「はいよ!大丈夫よー!……あれ?颯馬今日部活ないの?オフ??」
奈緒が話しかけた人を見るとビックリ。。
「っあさっきぶつかった人!」
「美咲ぶつかった人って…。同じクラスなんだからいい加減名前覚えなよ!颯馬だよ!サッカー部の!」
「っえ?同じクラス……。ええーー。だれ?」
「ほんと相変わらず人の名前と顔覚えるの遅いんだから。」
そう、私は人の名前と顔を覚えるのは物凄く苦手なのだ。というか、興味のない人のことは覚えないといった方がいいのだろうか。
「おう、今日はオフだよ。お前ら今からまだ準備だろ?ww大変だな!」
「そんなこと言うなら手伝ってよね!ねー美咲?!」
「っえ、っあうん!うちあと少ししたら整骨院行かないといけないし…その間だけでも。」
「まー暇だからいいぜ。帰ってもすることねぇーし。」
私は会話中なんかいも颯馬という人物がクラスにいたか思い出すがまったく出てこなかった。
「美咲ー!模造紙なくなっちゃった…ちょっと購買で買ってきてくれない??っあ颯馬を手伝ってあげて!」
「わかった!でも一人でいいよ!軽いし!」
「いいよ。俺喉乾いたしついでにってことで。」
私は人見知りだから一人でいきたかったのに。
あー気まずい。購買が遠く感じる。
「おばちゃーん、模造紙ちょうだい!!」
「はいよー。」
以外に模造紙の大きさがでかくてそれも三個も…。だけど颯馬は持ってくれない。てかこっちを見てない…。
「おい、颯馬ー!女の子がたくさん荷物持ってんだから手伝ってやれよ!」
「ちわっす!!コーチこいつなら大丈夫っすよ!」
こ、こいつって…!何て馴れ馴れしいやつ。苦手だな。この人。
自動販売機についたとき
「おい!お前どれがいい?」
颯馬が飲み物指差して言った。
「っえ???」
「買ってやるよ。いらねぇーならいいけど。」
「あ、いや、じゃあこれで…!」
ほ、ほんとはいい奴なのか??
「お前ガキだなwオレンジジュースとか。ほらよ。」
「が、ガキって…。ありがとう。」
やっぱり苦手かもー。
でも優しいとこあるんだな。
そのあと私は整骨院に行ってそのあと8時くらいまで作業をした。颯馬もその時間までいて、あんまり手伝ってなかったけど残ってたメンバーで盛り上がって楽しく作業をしていた。
「じゃーそろそろ帰ろっか!美咲、今日拓巳先輩は??一緒に帰んないの?」
「うん、遅くなるって行ってある!」
今日はなんと説得して先にかえってもらった。あんまり毎日いると最近疲れてしまうことが多くて。。
「そーいえば颯馬って美咲と同じ方面じゃなかった?一緒に帰ってあげなよ!もう暗いし!」
っちょ奈緒なに言ってんの…!
そう私がいう前に
「おう、べつに一緒に帰るもなにもどうせ同じ方向に帰るならそうなるだろ。行くぞ美咲。」
は、はじめて美咲って言われた…。なんかドキッてしちゃった…なんでだろう。
帰ってるときはすごく楽しかった。話しやすくて意外に優しかった。何気なく道路側をはしってくれたりして、拓巳先輩には悪いけどすごくドキドキしてしまった。
「っじゃまた明日な!気を付けて帰れよ!」
ほとんど道が同じで家が近いんだと思った。
「うん!じゃーね。ありがとう!」
私は久しぶりのドキドキを胸に帰った。