再び立ち止まって、その中を真剣に見回して。彼が探しているのはソファーらしく、座っては首を振って。私もその間は、近くの椅子に座ったり、ベッドに寝転んでみたり。
それを繰り返す何度目かで…
「セシーリア」
唐突に呼ばれて、ロッキングチェアで遊んでいた私はすぐに立ち上がれなくて彼に笑われてしまった。
彼が私の所まで来て、手を引く。連れてこられたのは、アンティーク調のどこか懐かしい感じのディスプレイ。人目見て気に入った私に、「このソファー、どう思う?」と実際に座った彼が私を見上げた。
一人掛けの濃いブラウンのレザーソファー、全体的に丸みを帯びた形、そこに足を組んで座る彼があまりにも様になりすぎて「素敵よ」と口にしていた。
彼しか見えていなかったことに気づいた私が顔を赤くすると、レイは怪しい笑みを浮かべて私の手を取る。そして、足を広げて私を引き寄せると、そのまま抱き締めるようにして座らせた。
一人掛けに二人で座るには狭く、密着する体が意思とは関係なく火照って、離れようとする私の腰を彼がしっかりと掴んで離さない。
「このソファーが?それとも、俺が?」
自信満々なその顔が気に入らない私は、わざと「ソファー!」と答える。再び離れようと試みるが、彼はやっぱり私を離してくれない。
「いいや、あの顔は俺に見惚れている時の顔だった」
なんだか、彼には本当に嘘がつけない気がしてくる。何でも見透かしてしまうんだもの。
それを繰り返す何度目かで…
「セシーリア」
唐突に呼ばれて、ロッキングチェアで遊んでいた私はすぐに立ち上がれなくて彼に笑われてしまった。
彼が私の所まで来て、手を引く。連れてこられたのは、アンティーク調のどこか懐かしい感じのディスプレイ。人目見て気に入った私に、「このソファー、どう思う?」と実際に座った彼が私を見上げた。
一人掛けの濃いブラウンのレザーソファー、全体的に丸みを帯びた形、そこに足を組んで座る彼があまりにも様になりすぎて「素敵よ」と口にしていた。
彼しか見えていなかったことに気づいた私が顔を赤くすると、レイは怪しい笑みを浮かべて私の手を取る。そして、足を広げて私を引き寄せると、そのまま抱き締めるようにして座らせた。
一人掛けに二人で座るには狭く、密着する体が意思とは関係なく火照って、離れようとする私の腰を彼がしっかりと掴んで離さない。
「このソファーが?それとも、俺が?」
自信満々なその顔が気に入らない私は、わざと「ソファー!」と答える。再び離れようと試みるが、彼はやっぱり私を離してくれない。
「いいや、あの顔は俺に見惚れている時の顔だった」
なんだか、彼には本当に嘘がつけない気がしてくる。何でも見透かしてしまうんだもの。



