†
着いたのは大型生活用品店で、決して安くはないが質が良くて評判の店だった。
いつか、ここで揃えた家具と小物で暮らしてみたいと憧れていた店、まさか彼と一緒に今日来るとは思ってもみなかった。
「ここで何を買うの?」
大きな建物を見上げて立ち尽くす私が尋ねる。
「行くぞ」
彼は素っ気なく言って、だけど、私の手を握って前を歩く。その背中に口角が上がってしまう。私は置いていかれないように小走りして、彼の隣に追いつく。
建物の中へ入って早速、ディスプレイされている商品たちに心奪われ、子供みたいに落ち着きなくあちこち目を向ける。
キッチン用品も、雑貨も、どれも可愛くて仕方ない。だからつい夢中になりすぎて、ふらふらする私の手を彼が引っ張った。
「ちゃんと歩け」
眉を寄せて叱るレイに、私はそっぽを向く。こういう所が可愛いげがない、とは分かっている。本当は、可愛く謝れれば良いんだろうな。でも、せっかく来たんだから私だって色々見たいし…なんて考えて、また周囲を見渡した。
そして、気づいた。すれ違う人のほとんどが彼を見ていることに。女性も男性も、関係なしに皆が。
私も、そっと彼を見上げてみる。
今まで、こんな人の多い所で彼を見たことなかったけど、こうして客観的に見ると、やはり彼は特別だった。
そっか、それはそうだ。こんなに綺麗な人なんてそうそう居ない。というより、彼は何の仕事をしてるんだろう?やっぱりモデル?俳優?じゃあ、こんな所で私といたら彼に悪影響?
着いたのは大型生活用品店で、決して安くはないが質が良くて評判の店だった。
いつか、ここで揃えた家具と小物で暮らしてみたいと憧れていた店、まさか彼と一緒に今日来るとは思ってもみなかった。
「ここで何を買うの?」
大きな建物を見上げて立ち尽くす私が尋ねる。
「行くぞ」
彼は素っ気なく言って、だけど、私の手を握って前を歩く。その背中に口角が上がってしまう。私は置いていかれないように小走りして、彼の隣に追いつく。
建物の中へ入って早速、ディスプレイされている商品たちに心奪われ、子供みたいに落ち着きなくあちこち目を向ける。
キッチン用品も、雑貨も、どれも可愛くて仕方ない。だからつい夢中になりすぎて、ふらふらする私の手を彼が引っ張った。
「ちゃんと歩け」
眉を寄せて叱るレイに、私はそっぽを向く。こういう所が可愛いげがない、とは分かっている。本当は、可愛く謝れれば良いんだろうな。でも、せっかく来たんだから私だって色々見たいし…なんて考えて、また周囲を見渡した。
そして、気づいた。すれ違う人のほとんどが彼を見ていることに。女性も男性も、関係なしに皆が。
私も、そっと彼を見上げてみる。
今まで、こんな人の多い所で彼を見たことなかったけど、こうして客観的に見ると、やはり彼は特別だった。
そっか、それはそうだ。こんなに綺麗な人なんてそうそう居ない。というより、彼は何の仕事をしてるんだろう?やっぱりモデル?俳優?じゃあ、こんな所で私といたら彼に悪影響?



