持っているペットボトルを手で転がして遊ぶ。彼は何も言わないが、わざわざコンビニに寄って買ってきたのだろう。先程の言葉といい、分かりにくいし命令口調で偉そうだけど、私を甘やかしてくれているのは分かる。
こうやって彼の優しさに触れれば触れるほどに、私はレイに嵌まっていく。自分でも怖いくらい、彼しか見えなくなっている。
色んな意味で恋愛体質な二人の友人の愚痴やら悩みやらを聞いていた時は、どれも理解し難いと思っていた。なのに、いざ私がその中に立たされると身にしみて理解せざるおえない。
本当に、恋っていうのは不思議だ。
ただ好きという感情で成り立つはずの、簡単なものなのに、そんなに簡単じゃない。
何がどう簡単じゃないのかは、まだ言葉にできない。沢山の感情がごちゃごちゃになってしまうとぐらいしか、説明ができない。
ただ、この彼の隣という空間が私の居場所であるということは確かなものだと…そう願いたい。
別に何を話す訳でもなく、彼は黙って運転して私は窓の景色をぼんやり眺めて…そんななんでもない空間が、私にとってはとても居心地が良い。
「もうすぐ着くぞ」
「うん」
「疲れてないか」
「うん」
「俺のこと好きだろ」
「うん…って言わせたいんでしょ」
「そこは素直になるとこだ」
私が笑うと、彼が笑いを含ませたため息を大きく吐いた。
「あなたが思ってるより、ずっと好きなんだから」
静かな空間ではきっと聞こえていた呟き。彼の横顔が照れているように見えたのは見間違いではない。
こうやって彼の優しさに触れれば触れるほどに、私はレイに嵌まっていく。自分でも怖いくらい、彼しか見えなくなっている。
色んな意味で恋愛体質な二人の友人の愚痴やら悩みやらを聞いていた時は、どれも理解し難いと思っていた。なのに、いざ私がその中に立たされると身にしみて理解せざるおえない。
本当に、恋っていうのは不思議だ。
ただ好きという感情で成り立つはずの、簡単なものなのに、そんなに簡単じゃない。
何がどう簡単じゃないのかは、まだ言葉にできない。沢山の感情がごちゃごちゃになってしまうとぐらいしか、説明ができない。
ただ、この彼の隣という空間が私の居場所であるということは確かなものだと…そう願いたい。
別に何を話す訳でもなく、彼は黙って運転して私は窓の景色をぼんやり眺めて…そんななんでもない空間が、私にとってはとても居心地が良い。
「もうすぐ着くぞ」
「うん」
「疲れてないか」
「うん」
「俺のこと好きだろ」
「うん…って言わせたいんでしょ」
「そこは素直になるとこだ」
私が笑うと、彼が笑いを含ませたため息を大きく吐いた。
「あなたが思ってるより、ずっと好きなんだから」
静かな空間ではきっと聞こえていた呟き。彼の横顔が照れているように見えたのは見間違いではない。



