完全には乾ききっていないが、毛先が湿っているくらいでドライヤーを切って部屋へ戻る。
ベッドで眠る彼を見て、一安心。
彼はぐっすり寝ているようで、スースーと寝息が聞こえてくる。時計を見ればまだ23時、普段から寝るのが早いのか、それともよほど疲れているのだろうか。
…彼はどこに住んでいるのかな?私より年上に見えるけど、何をしている人なんだろう?いつまでこの部屋に居るんだろう?
今日するつもりだったレポートに読みかけの小説、やることはあるけれど、とても集中できそうにない。…彼のことを知りたいという気持ちが膨れていくばかりだ。
彼は毎朝通りすぎる私に気づいていたの?トムとの関係を問いつめてきたのはどうして?キスをしようとしたのは?私の腕に残った痕に口付けたのは?
誰かをこんなに気にするなんて、まったく私らしくない。おまけに、寝顔を見ようと足音を忍ばせてベッドに近づくなんて。
妙な緊張と、胸の高鳴り、静かな寝息。
彼にもっと近づきたい。
触れたい…触れてほしい…。
顎の所まですっぽり毛布にくるまっている彼の寝顔は、本当に生きている者だろうかと疑うほど整っている。
私はベッドに手と膝をついて、彼にもっと近づく。
夜更けが私を大胆にさせるのか、額にかかった髪に触れて後ろへ流し梳く。 …髪の生え際にほんの小さな傷跡を見つけ、それにそっと触れる。最近できたようなものではなさそうだ。彼の表情を見ても何の変化もない。
ベッドで眠る彼を見て、一安心。
彼はぐっすり寝ているようで、スースーと寝息が聞こえてくる。時計を見ればまだ23時、普段から寝るのが早いのか、それともよほど疲れているのだろうか。
…彼はどこに住んでいるのかな?私より年上に見えるけど、何をしている人なんだろう?いつまでこの部屋に居るんだろう?
今日するつもりだったレポートに読みかけの小説、やることはあるけれど、とても集中できそうにない。…彼のことを知りたいという気持ちが膨れていくばかりだ。
彼は毎朝通りすぎる私に気づいていたの?トムとの関係を問いつめてきたのはどうして?キスをしようとしたのは?私の腕に残った痕に口付けたのは?
誰かをこんなに気にするなんて、まったく私らしくない。おまけに、寝顔を見ようと足音を忍ばせてベッドに近づくなんて。
妙な緊張と、胸の高鳴り、静かな寝息。
彼にもっと近づきたい。
触れたい…触れてほしい…。
顎の所まですっぽり毛布にくるまっている彼の寝顔は、本当に生きている者だろうかと疑うほど整っている。
私はベッドに手と膝をついて、彼にもっと近づく。
夜更けが私を大胆にさせるのか、額にかかった髪に触れて後ろへ流し梳く。 …髪の生え際にほんの小さな傷跡を見つけ、それにそっと触れる。最近できたようなものではなさそうだ。彼の表情を見ても何の変化もない。



