さあ、好きになりましょうか。

関谷は白いパーカーにチノパンを着ていた。足はスニーカー。動物園ということは前に言ってあった。


あたしも動物園にヒールはさすがに場違いかなと思ったから、白シャツに黄色のニットカーディガンを合わせて下は青いスキニージーンズを履いた。足元はヒールなしの白いミュール。少しメイクも施した。


「俺、動物園とか、小学生以来っすよ」

「あたしもだよ。まさか大学生になってまで動物園に行くとは思ってなかったわ」

「つか、今時中学生でも動物園なんて来ませんって」

「同感」


それからちらっとあたしを見た関谷に「……あと、さっきから気になってたんですけど」と言われた。


「ん?」

「愛子さん、それちょっと不審者に見えますよ」

「不審者って、失礼な」

「確かに今日は晴れてますけど、サングラスかける必要あります?」


あたしは今日オレンジのサングラスをかけていた。夏を過ぎたこの時期、サングラスをかける人はほとんどいない。今この場所でもあたし以外サングラスをかけている人なんていないはずだ。