さあ、好きになりましょうか。

「ごめん、ごめんなさい…………っ」

「なんで愛子さんが謝るんですか。今日の愛子さん、ほんと変です」

「うるさいっ…………」


どうにかして涙を止めようと目をつぶっているから関谷の顔は見れない。でも、関谷があたしの眼鏡を外したのはわかった。


何すんのよ。そう言いたかったけど、涙を流すあたしにそんな余裕はなかった。


なんで泣いてるんだろう。何のためにあたしはこんなに泣いているんだろう。


関谷への罪悪感。あいつに対する恋心。罵られた過去。振られたのに会えば話さなければならない苦しみ。お願いだから、ほっといて。


関谷の指があたしの目尻を撫でて涙を拭った。突然の温もりに、あたしはびくりと震えてしまった。


「あ……すみません」


目を開けると、顔を覗き込む関谷が見えた。


「家…………来る?」


ここが道端ということに今更気づいた。当然いろんな人にじろじろ見られていたに違いない。話すにしろ、関谷を帰すにしろ、場所を移動しなければならない。


「……いいんですか?」

「とりあえず眼鏡返せ」

「あ、はい」