「古葉さん、これコピーしてきて」
「はい…」
あれから、しばらくし泣いたせいで朝、目が腫れてた。
それが職場の人にバレたくなくてメイクで誤魔化したけど…
バレてなくて安心した。
別に詳しく聞いてくることはないだろうけど…
なんとなく聞かれたくない気分だった。
「古葉さん」
「はい?」
コピー室でコピーをしていると先輩の今村孟(いまむらたける)に声を掛けられた。
今村さんは今年30歳で独身。
見た目は、ハッキリ言って今までの私だったら興味を示さない。
背は低くて太ってる。
「来週の土曜って空いてる?」
「え…」
土曜は尚樹から連絡があるかもしれないし
正直、休みの日にまで職場の人に会いたくない。
「新人歓迎会するから予定がなかったら参加して欲しいんだけど?」
「…わかりました。」
新人歓迎会なら参加しないわけにはいかない。
それに新人だったら飲み会には絶対に参加しなければいけない。
誰が決めたとかじゃないけど社会人の暗黙のルールだって思う。
.

