雨上がりの森が大好きだった。


下から見上げれば太陽の光に雫が反射してキラキラと光を放ち、側にはいつもランディがいた。


「ら…ランディ…」


ユックリと瞼をあげればそこには暗闇しかない。


絶望…恐怖…死…


不思議なことに怖くはなかった。


不思議じゃないかもしれない。


物心が付いたときから死は側にあったから。


「これも罰が当たったのかなぁ」


身体を起こす元気もなくなってきた。


髪は肩の上で短かったのに、今では腰の下まで伸びて…


そっと髪の毛に触れてみる。


栄養が行き届かないはずなのに、皆に怖がられたピンク色の髪の毛は僅かな月の光でキラキラしていた。