溺愛王子とヒミツな同居2




「消毒……?」



「そ。消毒」



「どこも怪我なんてしてないよ?」



大翔君が言った消毒の意味がわからなくて、そのまま聞き返す。



「何も感じてないのは、まりやらしいけど。

……もっと危機感持ってくれないと、俺の心臓いくつあっても足りない」



麻生先輩に掴まれた左手にまた、大翔君のキスがひとつ落ちてくる。



ビックリして手を引っ込めようとするけど、大翔君の力に抵抗できるわけもなく……。



「必要以上にあの先輩に関わらないこと。

俺がいないところで話しかけられても、無視していいから」



これって、心配してくれてる、んだよね?



私も大翔君には心配かけたくない。



それに、よく知らない先輩だし、学年違うから会うことなんてきっと少ないよね。



「うん。わかった」



私の返事に頷いてくれた大翔君。