溺愛王子とヒミツな同居2




「もっと味わって食べればいいのに。

ここ、生クリームついてるぞ」



ここ、とまりやに向かって、自分の右側の口端を指差す俺。



それをマネするようにまりやも自分の口元に指を添えるけど、いまいちその場所がずれていて、上手く取れないでいる。



「ちょっとじっとしてて」



顔を近付けて、右手の人差し指でまりやの口端についていた生クリームを拭ってやる。



「ありがとう、大翔君」



照れながらお礼を言うまりやに「どういたしまして」と返した。



「あ……」



「ん? どうした?」



俺の肩越しに何かを見つけたらしいまりやが小さく声をあげた。



振り返った俺は、まりやが指差す方に目を向ける。



なんだ……?



不思議に思いながら目を動かすと、公園の反対側……道路を挟んだ歩道に見慣れた奴の姿を捉える。