「わぁ~、可愛いのがいっぱいあるっ」
同じようなデザインのものでも、何か一つどこかにワンポイントがついてる物が好きな私は、妙にテンションがあがっていた。
髪飾りを何個か手に取って、自分の髪に合わせてみる。
パールの土台にラインストーンが可愛く花の形にデザインされたものを手に持っていると、大翔君が鏡を覗きこんできた。
「こういうの好きなのか?」
「うん、小さいけど存在感のあるものが結構好きかな」
「へぇ……」
言いながら、店の奥に歩いて行ってしまった。
見たいものでもあるのかなと、それくらいにしか思ってなかった私は、今度はシュシュを見ながらどれが可愛いか悩んでいた。
真剣に悩むこと5分。
トントンと肩を叩かれて振り返ると、大翔君がいつの間にか戻ってきていた。
「まりや、ちょっと来て」
手招きする大翔君に不思議に思いながらもついていく。

