溺愛王子とヒミツな同居2




「だから、なんで着替える必要あるの?

そのままでいいだろ」



「え……っ? だって、私には似合わない……から……」



自分で口に出すと、余計に惨めな気持ちになる。



早くこの場を逃げ出して、着替えに行きたいのに、大翔君が手を掴んだままだから身動きが取れない。



「似合わないなんて、一言も言ってないけど」



「でも……っ。さっきは……」



言葉を詰まらせる私に、何を考えてるのかわかった大翔君は「あー……」と小さく声を漏らす。



思わず見ると、困った顔や少し照れた表情を浮かべていた。



どうしてそんな顔してるのかわからない私は、不思議に思って首を傾げる。



「だから……っ。

似合いすぎて……なんて言っていいかわかんなくなったんだよ」