「オレも大翔にあんなふうに言ってもらいたい」
クネクネと体を動かす宮内君だけど、すぐに殺気を感じて動きを止める。
「お望みなら……後ろから蹴飛ばしてやってもいいんだぞ……? ピカちゃん」
「あは、あはは……。じょ、冗談だよ? 光君の可愛い冗談!
だから大翔君、真顔でそんな怖いことを口にするのは止めましょうね~」
「誰に言ってんの、お前。
俺は幼稚園児か何かか……?」
鋭く目を光らせる大翔君から逃げるようにして、宮内君は栞の後ろに隠れてしまった。
「ヒカりん、地雷踏み過ぎだし!
あんたは、あたしを送っていく係りね!」
「え? いや~、米ちゃんは下手すると、オレよりも逞しいと思うから大丈夫じゃ……」
今度は栞から睨まれる羽目になり、余計に焦り始めた。
「何? あたしも一応! 女なんだけど?
ヒカりんは、女の子に優しいんじゃなかったわけ!?」

