「もしかして、今照れてる?」
「照れてない」
「本当? 大翔君の照れてる顔、可愛いから見たい」
「ダメ。そういうこと言うまりやさんには、お仕置き」
そのまま2人でソファに倒れ込むと、まりやに体重をかけないように顔の横に両手をついて見下ろす。
俺をからかっていたまりやは、パチパチと瞬きを繰り返し、この状況を理解してすぐ赤くなった。
「お、お手柔らかに……お願いします」
何をされるかなんてわかってないのに、こんなふうにお願いしてくるまりやにまた笑わされる。
「どうしようか?
あんまり可愛いこと言って、無意識に俺を翻弄するなよ」
「し、してないよっ。そんなこと……」
「十分してるだろ。
なぁ、まりや……今度デートしようか?」
俺からこんなことを言われると思ってなかったらしいまりやは、大きな目をさらに見開いて驚いていた。

