溺愛王子とヒミツな同居2




「少しの間寝てていいから、肩貸してやる」



力を抜いたら、そのまま倒れていきそうな勢いのまりやの肩を引き寄せる。



「……ありがと、大翔君」



最初は遠慮がちに俺の肩に頭を乗せてきたけど、眠気で力が抜けてきてるのか、徐々に重みが加わってくる。



完全に俺に体を預けて眠ってしまったまりやを起こさないように、テーブルの上に開いたまま放置されていた雑誌を手に取る。



さっきまで、まりやが見ていたんだと思う雑誌には、『夏のお勧めデートスポット』の文字が大きく載っていた。



それに何となく目を通しながら、ふと思う。



付き合ってから、まりやを一度もデートに誘ってないことを。



付き合う前に動物園は行ったけど、有紗と祥吾が一緒だった。



温水プールと遊園地も2人きりで行ったわけじゃないし、邪魔が入ったりして結局ゆっくりする暇がなかった。



こういう雑誌を見る限り、やっぱどこかに行きたいって思ってんのか。



視線を落としていた雑誌から、隣でスヤスヤ眠るまりやを見ると、つい自然と笑みが零れる。