広い家をひとりで掃除する大変さを知ってるからこそ、お世話になってるし、少しでもまりやの負担を減らしてやりたいと思う。



不慣れでも一生懸命に何でも取り組むところは、まりやのいいところだ。



家事もひと段落したところで、リビングに戻ってくると、まりやも終わったところだったのか、ソファに座っていた。



「早かったな」



声をかけて隣に座ると、ウトウトしていたのか、パチッと目を開いた。



「あ……大翔君……。

ごめん、少し寝てたかも……」



トロンとした目で、ふんわり笑ったまりやは、いつにも増して眠そうに見える。



こんなに眠そうにしてるところは、あまり見たことがなくて、しゃべってる間も意識が飛びそうになるのを必死に堪えてる姿が、可愛くて笑えてくる。



「まりや、眠いなら横になれよ」



「ん~。ダメ……っ。

せっかくのお休みだし、大翔君との時間……大事……だもん……っ」



コクコク首が前に倒れながらも、眠気と戦って俺に気持ちを伝えてくるまりやに愛しさが込み上げてくる。