「冷めても、大翔君の優しさがいっぱい詰まってるから、美味しさは変わらないよ」
「……っ」
言葉に詰まった。
真面目に返されるとは思わなくて、口元に手を添えて照れくさくなるのをバレないように隠す。
自分の思ってることを素直に伝えてくれるまりやに、嬉しい反面……
どう返していいのかと、すごく反応に困ることが多い。
「いただきまーす」
食べやすいように小さく切ったフレンチトーストを美味しそうに口いっぱいに頬張るまりやを見ると、
やっぱり小動物みたいだと思った。
朝飯を済ませた俺達は、分担して家事をすることに。
洗濯物は2人で干し終え、俺が水周り、まりやは部屋の掃除。
休みの日は、こうして2人で協力して家事をすることが多い。

