「やっぱり……。米倉ご愁傷様」
大翔君は栞にお祝いどころか憐れみの目を向けて、可哀想にと呟いている。
「ちょ! 松っちゃんどうにかして!」
「いや、当人同士が幸せならいいんじゃないの」
「どう見ても幸せに見えないでしょ!
つーか、ヒカりんが好きとかあり得ない!
あたしはイケメンは3日で飽きるから無理なんだよ!!」
「3日経てばイケメンも見慣れるって。心配しないで」
「いやだ、絶対に考えられない!」
逃げ出した栞に、宮内君は「追いかけっこだね」と楽しそうに追って行ってしまった。
「宮内君すごく楽しそうだね」
嬉しくて大翔君に話しかけると、大翔君は困ったように笑う。
「お前はえらいな。素直に喜べるって」
「うん! だって友達として大好きな2人だもん」
そんな2人が本当に付き合ったら楽しいこと間違いなしだから。
今から自分のことのようにワクワクする私。

