「いやぁ、よかったよかった。無事に解決して」
篠原達と別れたあと、今まで静かにしていた麻生先輩がパチパチと手を叩いた。
いつもは何かしら首を突っ込んでくるのに、やけに大人しかったことに今さらながら気付く。
「あんたいたの?」
米倉に酷いひと言を言われて、まりやに慰めてもらおうと近付いてくる。
「まりやちゃ〜ん」
「ストップ。こいつに近付くのも触るのも禁止。
何度言ったらわかるんですか、先輩」
まりやの体を後ろからぎゅっと抱きしめると、まりやが真っ赤になって慌て始める。
「あ、あの……みんなが見てるから……」
「いいんだよ。とくにこの先輩にはわからせてやんねーと」
俺が麻生先輩が近付けないように威嚇していると、いつもは粘るこの人が珍しくあっさりと引き下がる。
「ヒロ君いまにも噛みつきそうなんだもん。あーこわい」
「なんだ、まりや争奪戦になるかと思ったのに、やけにあっさりだね麻生先輩」
米倉が突っ込むと、あきらめにも似た笑いを零した。

