「自分の身勝手で心に深い傷を負って、それがトラウマになる人だっているんだよ。
一生消えない傷を背負いながら前に進めない人だっている。
ヒカりんもそのひとりだよ。
いつも明るく振る舞ってるけど、前に進めなくてもがいてるんだ」
米倉はさっきより穏やかな声で言うと、後ろに立ってる光に目線を移す。
光は、自分のために怒ってくれた米倉に、今にも泣きそうな顔をしていた。
なんて顔してんだよっ……まったく。
コツンと光の頭に拳をあてると、光は情けない顔で男泣き。
今日ばかりは慰めてやるかと、背中をポンポンと叩いてやる。
「2人ともごめんね。あたし、友達として失格だよね」
篠原は涙を拭うと、友達2人を振り返り頭を下げる。
「今さら謝っても遅いかもしれないけど、もう嘘はつかない。
これからは、自分らしく過ごしていくから」
顔をあげた篠原の目尻にはまだ涙が残っていたけど、ぎこちなく笑う篠原に友達2人は顔を見合わせて鼻の頭をポリポリと掻く。
「謝る相手間違えてるよ。
確かに純礼は、あたしらに遠慮してるとこあってイラッとする時もあったけど、あたしらにも悪いとこはあったと思うし」
「だね。うちらは友達ごっこしてただけなのかもね。
これからは、何でも言い合える絆作ろうよ」

