溺愛王子とヒミツな同居2




「大翔君は優しすぎるよ。

そんなこと言うと、いっぱい迷惑かけていっぱい困らせることになっちゃうよ」



ぎゅっと抱きしめ返した私に、大翔君が頭上で小さく笑ったのがわかった。



「いいよ。全部受け止めるって言っただろ。

だから、遠慮なく頼って甘えろ。

まりやだけの特権だから」



「うん、ありがと」



大翔君がいてくれてよかった。



私ひとりだったら、すぐ不安になって悩んでた。



支えてくれる人がいるって、本当に心強い。



麻生先輩のことで、お互い思ってることを再確認できた翌日。



「やっほ~! まりやちゃん」



大翔君と2人で中庭でお弁当を広げていたところに、その人はまた現れた。



「2人でお昼なんてラブラブだねぇ」



「…………」



完全無視の大翔君にはお構いなしで、麻生先輩は私に近付いてくる。