――ポンポン。
「そんな不安そうな顔すんな。
お前のことは、俺が守るって言っただろ。
だから、もっと俺のこと頼れよ」
私の頭を何度かポンポンとすると、そのまま後頭部に手を回して、大翔君が私を引き寄せながら肩口に顔を埋める。
少し寂しさを含む声が耳をかすめて、その度にドキドキする。
「まりやは何でも自分で抱え込みすぎ。
何事も真っ直ぐなのはいいことだけど、もっと俺を頼れよ。
お前は俺の彼女で、俺はお前の彼氏なんだから。
不安な時は不安だって口に出して甘えていい。俺が受け止めてやるから」
顔を上げた大翔君は優しく笑っていて、私を大きな体ですっぽりと包んでくれる。
私なりに大翔君に甘えてるつもりでいた。
でも、心のどこかで迷惑かけちゃいけないって気持ちがあって、素直に甘えられないことが多くて。
それでも、こんな私のことをちゃんとわかってくれて、受け止めるって言ってくれる。

