「あれー、おかしいな。
オレがこういうこと言うと、女の子達は喜んで笑ってくれるのに。
まりやちゃんの反応がどうも薄いんだよねぇ。
どうしたら笑ってくれるんだろうね、キミは」
ピタッと足を止めた私に気付き、振り向き様に首を傾げて困った笑いを返される。
どうしたらって言われても、こういうタイプの人に出会ったことがないし、宮内君と似てるところあるけど、何かが違う。
女の子好きっていうのは同じだと思うけど、根本的な何かが……。
「女の子にこんなに何度も微妙な反応されたの生まれてはじめてだよ。
ショックだな~ホントに」
ショックと言いながら、顔は爽やかな笑顔を浮かべていて、麻生先輩が何を思ってこんなことを言ってくるのかわからなかった。
「でも、こういうタイプって今まで周りにいなかったから、余計に興味湧いてきちゃうんだよね~♪
ねぇ、まりやちゃんさぁ……ヒロ君なんかやめて、オレと付き合わない?」
「は……?」
「お、いいねぇ。その反応!
驚いた顔もかーわいい」
大翔君と別れて、麻生先輩と付き合う……?
なんで……そんなこと先輩は言うの?

