溺愛王子とヒミツな同居2




「はは、ははは! やっぱ大翔がオレの親友でよかったわ」



「何だよ。いきなり」



「オレ、誰かに背中押してもらいたかっただけなのかも。

前向いて進めって言ってほしかったのかなって、大翔の言葉聞いて思った。

女の子と遊んでるからオレの方が経験は上だと思ってたけど、特別な子がいる大翔の言葉はなんかさ……こう、ズシンとここに響いた」



ニッと笑った光が“ここ”と右手の親指で差した場所は、自分の左胸。



青春ドラマのセリフみたいに恥ずかしいことを言う光に、真剣に答えた俺の方が恥ずかしさが増してくる。



「もうお前には一生アドバイスなんかしねー」



「え、なんでだよ~!

あ、わかった。大翔君てば、恥ずかしがってんでしょ!?

照れるな照れるな。親友バンザイ!」



立ち上がったと思ったら、俺の隣に回ってきて肩に腕を回してくる。



「暑苦しいからくっつくなよ」



「大翔とオレの友という絆が深まった瞬間だろ~。

照れんなって!!」



急に元気になった光に、余計なこと言うんじゃなかったと後悔しはじめる。