溺愛王子とヒミツな同居2




「ごちそうさまでした」



朝食を済ませて、流しに食器を運んで洗い出した私の所に、大翔君も空になった食器を持ってきた。



何も言わなくても隣に立って、私が洗った食器をふきんで拭いて片付けてくれる。



これも、2人で同居しだしてからできたスタイル。



こうやってキッチンで2人で立ってると、いつも新婚さんみたいって思う。



でも、そんな夢みたいなこと思ってるのは、きっと私だけ。



社会人になった大翔君は、想像できないけど、きっと今よりもっとカッコよくなってるんだろうな。



食器を洗いながら、隣に立ってる大翔君をこっそりと見上げてみる。



「まりや」



「は、はいっ!」



考えていたこと、見ていたこと、全てがバレてしまったのかと、いきなり呼ばれて大きな声で返事をしてしまった。



「昼飯……一緒に食べようか」



「……えっ?」