*橘芙蓉*
私は今、女子バスケ部の練習を見に来ている
はずなのに…
何故か男バスしかいない
もしかして午後練だったのかな?
まさか…
女バスが無い……なんて無いよね?
「どうしよう…」
ここはあの人達に聞いて見た方が良いよね?
_____よし
怖いけど…
少し気合いを入れて頑張る
「あの…すみません」
突然声を掛けてしまったからだろうか
四人組の大きい男の人達は
ビクゥッ!!っと肩を上にあげた
「は、はははい!!なんでしょう!?」
あ…この人確か…
「えっと…田崎愁…君だよね?」
「覚えててくれたんだ!!」
何が嬉しかったのか
物凄く目をキラキラと輝かせている
そりゃ二ヶ月以上も一緒にいたら
覚えるよ
「うん。あのね、聞きたいことがあるんですが…」
「はい!何なりと〜」
後ろにいた2人のうち、
さらさらした黒髪の短髪で、左耳にピアスを付けた先輩であろうと思われる方が
にこっとしながら言った
「ありがとうございます」
私はぺこっと頭を下げると、彼らに質問した
「あの…女子バスケ部って今日練習あるんですか?」
「女子バスケ部…?あーうちには女バスは無いよ?」
「え…」
やっぱりか〜…
「…バスケ部入りたいの?」
こちらは少し長めの焦げ茶色の髪を小さく一つに結んでいる先輩
「はい…まあ…」
頭を掻きながら答える
一応、小学生からやってるし
中学でも続けてたからそれなりの技術はある
下手には変わり無いけどね
「マネージャーは?」
「えっ?」
突然口を開いたのは
ミルクティー色の髪をした先輩
今更だけど、この四人組は全員顔立ちが整っていてカッコイイ
身長もあるし、スタイルも良いからファンも多いんだろうな…
じゃなくて!
「マネージャー…ですか?」
「うん」
「ぅおおおおい!!いきなりは無理だろ!流石にさ!」
「今すぐにじゃ無いよ。それに、お前らもさっきマネージャーやってくれないかなって言ってたじゃん」
「確かに言いましたけど!!」
うーーーーん
「少し…考えさせて頂いても良いですか?」
とは言ったけど…どうしよ…
あの後、皆さんにお礼を言って話は終わったけど
マネージャーなんて初めてだし
似たようなことは経験したけど
上手くやれるかな…

