そして、更に二ヶ月が経ったある日
休日の午前練が終わると
俺と佐助、そして2年の佐原悠希と愁の4人で駄弁っていた
「そういや愁!お前の学年にめちゃくちゃ可愛い子いるんだろ!?」
少し興奮気味に愁に話しかける悠希
「えっ…あーはい!いますね!」
「何々〜??女の子?」
「あ、好きな子とか!?」
からかうように2人に絡む俺と佐助
「え!?もしかして先輩方知らないんすか!?」
「誰を?」
「1年の橘芙蓉ですよ!新入生代表あいさつしてた子っす」
新入生代表あいさつ…?
「あーー!!!あの美人か!!」
え、何?佐助も知ってんの?
「ちょい待ち。本気で誰だそれ」
「はぁー?…あ、そっか。お前入学式寝てたもんな」
えー!?陽翔先輩俺の晴れ舞台を見てなかったんすか!?と騒いでいる愁はシカトして、真面目に考える
「へー珍しいな」
「…何がだよ」
「女癖悪りぃお前が、あの人気者を知らないことをだよ」
悪かったな知らなくて
俺にだって知らない事の一つや二つあるんだっつーの
「「あ!!!」」
いきなり、悠希と愁はデカイ声を発した
「ったく…何だよ驚くじゃねえか」
「…陽翔さん!あの子ッスよ!橘芙蓉!」
悠希の指差す先には
俺が過去に見た中で
1番綺麗な顔立ちをしている女がいた
「バスケ部入るのかね?」
「あ、なんか中学ではやってたらしいっすよ」
「へー!意外だね!」
佐助と悠希がバスケ部のマネージャーやってくれないかな…と悩んでいる横で
愁はというと、
「はーやっぱ可愛い…///」
と、頬を紅く染めている
目を見て分かった
あ、こいつ惚れてるな。と
「確かに…可愛いな」
ボソッと呟くと
「おっ、次のターゲットは決まりっすか?」
横でニヤニヤしている佐助が小声で言った
「ああ、決まりだよ」
例え可愛い後輩の想う相手でも遠慮はしない
さて、どうやって落とすかなー

