『…あの小説、
母さんが書いたやつなんだ』




彼は言っていた。











『…で?』

と私は意地悪く
彼に聞き返した。









『…母さんの新刊持って
また会いにくるよ。』

さっきとは
違う苦笑だった。




『…ちゃんと笑って!(////)』


私は火照る頬を
下に向けた。