「…別に」

そう言って
ここを出るつもりだったのに、
脚が震えた。


ドアを開けようとする手も
冷たくなるのがわかる。





…また、あの教室に戻るのか?

…確かに、また何もされてはいないけど

…でも、今帰って何もされないとは限らない


私の被害妄想は
膨らむばかりだった。