咲もあたしと同じように隣で金属バットで殴られていた。

あたし・・・死ぬのかな、ユウの側にいかせてくれるのかな・・。

もう殺されるのかと思い、抵抗もせずただ全身をひどく殴られていた。

「・・っ・・・ハアハア・・蘭ッ!!」

意識が朦朧としていた時、カズとカズのツレらしき男等が扉から現れ酷く息が荒れているのをただ見ているしかなかった。

「ユウ・・・助け・・て・・・・。」

あたしは等々意識がなくなっていた。

「ら・・蘭・・・!!。」

「ん・・・?」

目を開けると体中に痛みがあり起き上がろうにも起き上がれなかった。

もう俺のこと忘れて新しい彼氏つくれよ。蘭のこと俺、空からずっと見守ってるからな。

ユウ・・・あたしにはユウしかいないんだよ・・・

目の前にいると思ったユウは、あたしの目の前からスッといなくなっていた。

そのことが頭に浮かんできていた。

あたし・・・カズに助けられたのかな?結局ユウの側にいけなかったんだ・・。

回りを見ていると、親、カズ、咲が立っていた。

顔もやられたせいなのか、目を微かに開けることか出来ず、両手で顔を触ってみると、包帯がされていることが分かった。 

「あたし・・・どうなったの?」

今の自分は自分じゃないような感覚だった。

カズに助けられたこと、カズに保健室でだきめられたこと、カズのことばかりが頭の中に浮かんでいた。

もう誰のことも考えない。そう決めたのに・・・。あたし、カズのこと好きなのかな・・・。