「ごめんねっ・・・。あたしのせいで・・・」  

「大丈夫。俺の名前は室田和、カズってよんでな。」

「あたしの名前は・・・。」

「上杉蘭だろ?よろしくな。」 

えっ・・・。なんであたしの名前を知ってるの?

「君の名前は他校でも有名なんだぜ。可愛いし優しい。スタイルもバツグンなのに誰とも付き合おうともしないって言われてる。まあ俺もだけどな。」

カズは微笑み、あたしを見つめていた。

ということはカズは転校生?カズもやっぱり他の男と何も変わらない・・・。ただ、あたしとヤりたいだけなんでしょ?

「何で彼女作らないの?」

「さっき聞こえただろ?女どもの声。俺が格好いい、それだけで俺に近づいてくる。そういうやつってうぜーだけだし。」 

あたしと同じ考えだ・・・。カズもあたしのように何か過去にあったのかな・・。

「あたしもそうだよ。あたしが可愛いだけで付き合ってくるの。疲れるよ・・・」

「だろ?俺と蘭、気が合いそうだな。アド教えてくれない?」

そのとき、誰かの目線に微かに気づいていたけど、気のせいかなと思い周りを見ることはなかった。 

「・・・?・・いいよ。」

カズとあたしは誰かに見つかったらヤバイと思い、保健室を出て各自の教室へと戻った。