「いつもいつも回りからは冷たい目で見られて、ただあたしはそれを見てみぬフリしかできないんだよ。あたしには、どうしようもないんだよ・・・。」

「孤独」と、いう言葉があたし自身を苦しめていた。一人でいるといつもユウのことを思い出してしまうから・・・。

「ラン、この人生はプロローグにしか過ぎないんだぜ?まだまだ人生はこれから。今頑張ってたら、いいこといつかあるから、頑張れよ。」

「うんっ・・・。」

後ろを向いて、漏れ出しそうになった涙をカズにバレないように制服の裾で拭く。

「あっ、今度さ。デートしない?」

「えっ・・・?」

デートなんてしたら、みんなにさらに何か言われるからいやだよ。

「でもっ・・・。」

「大丈夫。デートの場所、親父にいって貸し切ってもらうから。」

「よかった・・・。」

貸し切るっていっても、場所はどこなのかな?福岡にそんな貸しきるほどのでかいデートスポットなんてないのに。

「場所は、ディズニーランドな。」

「えっ・・!!そんなところにどうやっていくの!?」

「うちの家の飛行機で連れてってやるよ。」

「うそっ・・・。あたし、嬉しい!!」

嬉しさのあまりあたしはカズに抱きつく。

「喜んでくれて、よかったよ。いつも頑張ってるランに、ご褒美ってやつだな!」

カズはあたを見つめて、微笑んで見せる。