運命のイケナイ恋〜永遠に <完全実話>

「おなか空いたからごはん食べにいこ」








ムードもへったくれもないあたしの言葉で車は走り出す。
もちろん繋がれたしゅんの左手とあたしの右手。












車はただ、走る。








「どこに向かってる?」

『わかんない』







「ぷッ!なんで???」

『びっくりしすぎて頭まわんない』








車は多分すっごく遠周りをして、
あたしが行きたいと言って決めたファミレスに。








車から店へ入るまでの少しの距離でも、
しゅんはあたしを待って手を差し出してくれる。
そんな些細なことが嬉しくて堪らない。

普通に待ち合わせて、
普通に食事する、
普通のカップル。